26年ぶりの株安と、いきなりの円高にきしむ秋。景気に遠慮して解散は遠のき、お国の「埋蔵金」から総額2兆円があまねく配られるという。巨富を持たない平穏と心細さを、天秤(てんびん)にかける。お金の話に明け暮れた10月の言葉から
米国などの金融支援を一喝したのはブラジルのルラ大統領。「アメリカの確実な経済とやらはどこへ行った。利益を独り占めしていた国々が、金持ちの損失を社会主義的に分かち合おうなんて」
京大院に留学中のマコネン・アレマイヨさん(31)。母国エチオピアからのドル建て送金が円高で目減りした。「急に物価が高くなったように感じてしまう。コーヒーを飲む回数を減らしたりして、ちょっと憂うつ」
参院審議でカップめんの値段を問われた麻生首相。「最初に日清が出した時、えらい安いなあと思ったが、あの時何十円か。いま400円くらいします?」。そんなもの知らなくても首相は務まれど、格差対策に魂がこもるまい
福島市であった就職合同面接会。「接客業に就きたいが、求人は前年の半分と聞いた。本当に運が悪くて、泣きそう」と高3男子。内定取り消しの大学生は怒りのやり場もなかろう
ノーベル経済学賞に決まった米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)。「生きている間に、世界恐慌に類似する事態に直面するとは思ってもみなかった」
兆の字が躍る紙面を見るにつけ、身の丈に合った幸せを考える。暗算で加減できる程度の身銭と、旬の味覚があればよし。〈算盤(そろばん)の玉のごとくに吊(つる)し柿〉高島征夫
2008年11月1日 星期六
金融危機
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